傷病を抱える当事者の「復帰」「就労支援」「周辺制度」をテーマとした専門家研修への、講師派遣の御依頼をお受けしました。
以下がその内容です。
■平成30年2月3日(土)午後 約一時間にて
■広島市総合福祉センター
■約70名様
■テーマ:「働き世代の経済的援助と社会復帰」
■講師:理事・社会保険労務士 山下 千絵
■内容
就労開始、復帰、あるいは離職等、それぞれの時期に応じた制度のおさらいのため、
1、社会保険が適用される範囲
2、各制度からの給付内容
3、有給休暇等法定事項、就業規則の存在
4、雇用保険の基本手当・傷病手当
5、健康保険からの傷病手当金
以上について、確認並びに解説を行いました。
それぞれの給付の認定は関係機関が行うものであり相談時点での断定的判断は避けるべきであること、医療機関は傷病に関し事実をありのまま証明されたいこと、傷病手当と傷病手当金は制度・趣旨・仕組みが異なるので十分理解して相談応答することが望ましいことなど、相談技術についても織り交ぜながらお伝えしました。
また、制度間の併給調整についてご質問をお受けしました。「年金(老齢、障害)と傷病手当金」は相談実務で関与するケースが多いとのことで、再確認できたとの声を頂戴いたしました。レアケースとしては「傷病手当金と育休給付金、介護休業給付金」、「傷病手当と給与補てん目的の給付(労災、傷病手当金)」などもあります。
制度が複雑になればなるほど説明は混同しがちで、話を聞かされる当事者の理解も不十分となりかねません。社会資源を適正かつ有効に活用するためにも、私たちも含め支援者には正しい理解が欠かせないことをあらためて認識しました。
以上です。
支援者・支援団体のお求めに応じ、お近くの講師の派遣をいたしております。お気軽にお問合せください。
■平成29年3月4日(土)13:30~16:00
■大竹市 老人保健施設 ゆうゆ にて
■約30名様
■内容
・社会保障制度の中での障害年金の位置づけ
・基本的な障害年金請求の流れ及び事例
・昨年9月施行の認定ガイドライン
特にガイドラインについては、「新たなハードル」という視点で捉えるのではなく、初回請求でのポイントと捉え、丁寧な手続への取組方のひとつとなることについて事例を交えて踏み込んだ解説をいたしました。
また、支給停止後の症状悪化による「支給停止事由消滅届」、受給中に症状が悪化した際の「額改定請求」、審査のやり直しを求める「不服申し立て」についてもご説明いたしました。
講師がやや体調不良でしたこと、ご容赦ください。